The Night Monarch
Birds of Pray


 旅の道中は明るい。
「フヨウを動物に例えるのなら、絶対に梟よね」
「嬉しいね。私は梟とは仲が良いよ」
 フヨウは、元気いっぱいのクリスに笑いかける。すると、ジェイクがにやりと笑った。
「確かにな。そんな感じがする。夜行性でもあるからな」
「私は昼も動くよ」
「朝に弱いけどね」
 フヨウは、間髪入れずに言われる。因みに、そんなサクは、夜はフヨウ並みに遅いくせに、朝も一番だ。
「ジェイク殿は、ペリカンだろう。いつも幸せそうな顔をしている」
「どういう意味だよ」
 そのままの意味だよ、とフヨウは言いそうになったが、自制する。しかし、それ以上に、フヨウは自分を抑えなければいけないことになった。
「私はウサギよね」
 クリスの言葉に反応をしたのは、フヨウだけではなかった。しかし、皆、口を開けない。フヨウの頭にも、もっと暴力的な動物の姿が浮かんだが、ここは頑張って黙っておくことにした。
「サク殿は、猛禽類かな。ただし、見た目は、ウサギ」
「どんな猛禽類だよ」
 サクは、異様なほどに綺麗に笑っていた。言うまでも無いが、目は笑っていない。
 それならば、何と言って欲しかったのか、とフヨウは冷静に思った。



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NEO HIMEISM

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