Dark
Rainbow
闇色の虹
エピローグ
私たちは気がつくと世界にある魔法学校の魔法陣の上にいた。
「ここが魔法学校かぁ。妖界より居心地がいいね」
ルピアは辺りを見渡して満足そうに言った。この中ではあまり殺伐していない分、妖界よりかは魔気が穢れてはいない世界は居心地がいいのかもしれない。
「そうかなぁ。妖界と大して変わらないんじゃない?」
そんなルピアを見てサファイアは不思議そうな顔をした。サファイアは鈍感なため妖界と世界の雰囲気の違いにほとんど気がついていないようだ。
「お前がただ鈍感だから分からないんだろうけど、妖界と世界の雰囲気、ずいぶん違うぞ」
サファイアの隣でパークスが言った。確かに、普通は分かるよね。
「別にいいじゃない。違いなんて分からなくたって」
変なところで開き直るサファイア。ここで開き直って良いのかは謎だが。
「お話はここくらいにして、可愛い弟にはアンたちに学校案内をしてもらうとしようか」
サファイアを横目で見つつ四楼は微笑んで私たちの会話を終わらせた。ライアルは四楼の命令に少しめんどくさそうな顔をしたが、諦めてドアに向かって歩き出した。そして、その後ろにサファイア・ルピア・パークスは付いて行った。
「ふふふ、これからがお楽しみね」
サファイアたちは気がつかなかったが、ライアルに付いて歩き出しながらアンは少し微笑み一言呟いた。そしてその時アンの言った言葉は当たっていくことになった。
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